クレマチスに最適な鉢とは
壁面のつるバラが咲き終わった後が寂しくなるので、クレマチスの苗をいくつか購入しました。
まずはクレマチスについて
届いたクレマチスは3.5号~4.5号の鉢に植えられているので植え替えなければなりません。来春でも良いのですが、今植え替えたほうが来春までに根付き用土になじむので、春からの成長度合いが違うそうです。バラはだいたいわかるのですが、クレマチスはよくわかりません。と言うことで、まずはクレマチスについて調べてみました。
- 世界中に約300種類の自生種がある
- 主に北半球の温帯地域に分布している
- ヒマラヤ、中国、朝鮮半島、日本に多く分布している
次に育てる上での特徴です。
- クレマチスは多湿に弱い
- クレマチスは乾燥に弱い
…。まるで正反対だしよく考えればどの植物もそうだろうと思う。
鉢について
次にクレマチスを植える鉢は何が良いのか調べてみました。味気ないプラスチックの鉢とおしゃれなテラコッタの鉢。どちらが良いのか。ネットで調べた結果は…
- クレマチスは鉢を選ばない
- クレマチスはプラ鉢が良い
- クレマチスは素焼き鉢が良い
…。2と3については消去法的な意味合いが強い。と言うのも
プラスチックの鉢が良いとされる理由
テラコッタの鉢は風通しが良く夏場は強い日差しによって鉢の表面から水分が蒸発するので鉢の中が乾燥してしまいクレマチスが枯れてしまう。よって、プラスチックの鉢が良い。
テラコッタの鉢が良いとされる理由
プラスチックの鉢は風通しが悪く、夏場は強い日差しによって鉢の中の水分が高温になりクレマチスの根を痛めて枯れてしまう。よって、テラコッタの鉢が良い。
クレマチスを栽培する上で大事とされていることは
- 地上部はよく日に当てる
- 夏は鉢を強い日差しに当てない
- 夏の午後は日が陰る場所に置く
- 雨が当たらないようにする
これが出来るのならば鉢の素材は気にしなくて良いのでしょう。1の鉢を選ばないということになります。
テラコッタの鉢は使えないのか
クレマチスは直根性で根をいじられることを嫌います。狭い鉢の中で根が回ってくれば、根と鉢が接してしまいます。そうすると根と鉢が接した部分から水分が奪われ乾燥してしまいます。それによって根が痛み枯れてしまうのだろう思います。そうであるならば、根が下に伸びても鉢に接しにくいような形状にすべきでしょう。
- 鉢の口径より高さがある深鉢であること
- 鉢の上部と底部の口径差が小さいこと
クレマチスの根は直根性ですのでなるべく深い鉢を選びます。さらに鉢の口径と底部の径の差が大きいものは避けるべきです。当然底部の径が小さいわけですから下に伸びた根は鉢に触れやすくなります。テーパーがついた鉢は見た目も素敵ですがこういう問題があるように思います。素焼き鉢にするならば円筒型、つまり上部と底部の口径が同じものの方が良いと思います。
プラスチックの鉢は使えないのか
テラコッタの鉢のように、鉢の表面から水分が蒸発することはありません。しかし、夏場は鉢の中にある水分の温度が上がって蒸れてしまうのが問題だと思われます。であるならば通気性を少しでも確保できれば良いように思います。そうなるとスリット鉢が良いのではないでしょうか。また、鉢が夏の日差しや強い西日に直接当たらないようにすることも重要です。株もとにマルチングをしたり、鉢の手前に他の植物の鉢を置いて地温が上がらないようにします。
最終的に選んだのは
色々と書いてきましたが、最終的に私が選んだのはプラスチックの鉢です。今回クレマチスの苗を4種類購入しました。そのうちの2つはモンタナ系とフォステリー系で高温や多湿を嫌いますので、夏場は鉢を移動しなければなりません。重量を考えてプラスチックの鉢にしました。残りの2つはジャックマニー系とヴィチセラ系で玄関脇の壁面につるバラの隙間を埋める感じで誘引したいのでスリット鉢にしました。将来的に鉢増しをしなければいけないと思いますから、とりあえずという感じです。しかし株もとに夏の強い日差しや西日が当たらないようにする必要があります。
鉢選びの前に
私のように会社勤めをしていると、日中たとえクレマチスが非常事態になっても何もすることができません。ですので事前の計画が重要になります。行燈仕立てなど移動が可能なものは夏場は家の東側に移動したり西側の壁の手前に移動します。壁面に誘引したものは、鉢の前に他の植物を置き、日差しが鉢に直接当たらないようにします。
クレマチスの鉢選びの結論としては、クレマチスの特徴を理解し夏の強い日差しを避け、きちんと水やりし、雨にずっとさらさなければプラスチックの鉢でもテラコッタの鉢でもOKと言うことになります。どちらの鉢を使っても極端に違うとは考えられません。また、最初に書いたようにクレマチスには多くの種類があります。主に北半球の温帯地域に分布しているのですが、ヒマラヤと日本では気候がかなり違います。例えばヒマラヤから中国にかけて分布するモンタナ系のクレマチスを高温多湿の日本で育てるとなると、かなりクレマチスに負担がかかるのではないでしょうか。そういったことからも育てる環境は勿論のことですが、品種の特性を理解しクレマチスに掛かる負担をできる限り減らすことも重要だと思います。
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