貴婦人と呼ぶにふさわしいバラ
オールドローズのマダム・イザーク・ペレールが咲きました。あいにくの雨だったので花が水を吸ってしまうのではないかと心配でしたが、まだ水を弾く力が強く気品ある姿で咲いています。
三拍子揃ったバラ
花は大輪で赤紫色をおびた濃いピンクですが、落ち着いた色合いなので派手な感じは全くありません。むしろ気品が感じられます。咲き進むにつれて紫色に近づいて行きます。この色合いの変化が素晴らしいです。
とても素敵な香りがします。ダマスク香と言われていますが少しフルーツの香りも感じられます。とても強いこの香りに心奪われます。マダム・イザーク・ペレールは姿・色・香りの全てが揃っているバラです。
見とれてしまうような美しさ
マダム・イザーク・ペレールの長尺苗を四国のナーセリーさんから迎え入れました。砂ベースの土で育てられており赤玉土ベースの土に植え替えたせいか戸惑っていたようで、成長に関してはパッとしませんでした。しかし咲いた花は大輪でとても立派で美しく素晴らしい香りを放っていました。思わず見とれてしまうほど非常に存在感のあるバラです。どれぐらい伸びるのか想像もつかなかったので鉢に支柱を立てて簡易オベリスク仕立てで育てました。
いざ、メインステージへ
この色合いと存在感なら玄関脇にふさわしいかなと思い、翌年はメインステージの壁面に這わせました。しかし花の美しさに目を奪われてよく観察していなかったので気づかなかったのですが、ステムがとても短いのです。普通、枝を誘引するとそこから伸びた葉が茂ってその先に花をつけるので、元の誘引した枝は分かりにくくなります。しかしステムが短いので枝ぶりがそのままでてしまい、玄関脇を飾るには少しさびしいので移動しました。
マダム・イザーク・ペレールはご機嫌ななめ
家屋脇に移動してからはマダム・イザーク・ペレールをトレリスに誘引しました。南向きの日当たりの良い場所です。しかし何がこの貴婦人の機嫌を損ねたのかそこからサッパリ成長が遅くなり、シュートもあまり伸びません。当然翌年の花つきも良くありません。せっかく陽当たりの良い場所に居ながら花数も少なくなったので他のバラと入れ替えました。誘引を解き向かいの塀の前に放置です。誘引もせず枝はビヨ〜ンとなったまま。
誘引は無理なくストレスをかけず
しばらくして見ると何とシュートが出てきました。まるで機嫌が直ったかのように何かが動き出した感じです。あまり長くないシュートを無理に曲げたりしていたのがストレスになっていたのでしょうか。翌年はベーサルシュートが出てきて伸びてくれました。そんな経緯があり今も塀の前に置いてますが、伸びた枝先あたりに土の入った鉢を置き支柱を立ててそこに誘引しています。良く言えば自然樹形を生かした誘引です。今でも原因はわからないのですが、やはり無理な誘引がストレスになっていたんだと思います。これからはマダム・イザーク・ペレールに限らず自然の樹形を生かした誘引を心がけようと思います。