昨年に続きたくさんの蕾を付け超期待させてくれるイングリッシュローズのストロベリー・ヒルが開花しました。我が家ではよく伸びる特徴を生かしてつる仕立てにしているのですが、今や我が家のバラの景色の中心を担ってくれています。
ストロベリー・ヒルは我が家に迎えてから全くパッとせず、「これは失敗かな」と思ったバラでした。イングリッシュローズの中でも大きなシュラブで、大きくなってたくさんの花をつけるという事で迎えたのですが、確かに大きくはなるのですが花数は少なく、一回返り咲くだけで一年通しての印象としては「咲いたっけ?」と言うくらい印象の薄いバラでした。そしてストロベリー・ヒルの花自体の色も薄めで華がないせいか存在感がありません。
それでも夢をあきらめる事が出来なくて伸びた枝を剪定し誘引していました。すると肥料が良かったのか、それとも株が充実してきたのかわかりませんが、昨年春に芽吹き始めるとものすごい数の芽が出始め、恐ろしいほどの蕾を付けたのです。ストロベリー・ヒルは基本的に房咲きですので枝数が増えればたくさんの花を咲かせてくれます。ですから昨年の我が家の庭は、ストロベリー・ヒルがメインの景色になっていました。もちろん我が家のMVPです。先ほど存在感がないと書きましたが、このバラは驚くほどの花つきで強烈なミルらの香りを放ち存在感を示しているようです。そして薄い色であるからこそ、コラボするほかのバラやクレマチスなどの植物を際立たせてくれるのです。
そして今年もバラのシーズンの開幕を告げたスパニッシュ・ビューティーの花がピークを過ぎた頃にこのストロベリー・ヒルが開き始め、風景の主役が交代しようとしています。メインのバラが交代すると、そのバラが描く風景が変わるというのが何とも言えない楽しみです。そして気が付いたのですが、スパニッシュ・ビューティーが満開の頃は庭がその爽やかな香りに包まれていたのですが、今はストロベリー・ヒルのスパイシーなミルらの香りに包まれています。バラが描く風景を香りが演出しているかのようで、それがまた風景が変わったことを感じさせてくれているのだと思います。
写真はスパニッシュ・ビューティーからストロベリー・ヒルにバトンタッチする際に偶然撮れた両者が描くハートです。何かとても心が和んでしまいました。
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