昨年我が家に迎え、クリスマス前から年明けまで清楚な白い花を咲かせ楽しませてくれたクリスマスローズ、ヘレボルス・ニゲル。つい先日植え替えました。
長い花期が終わり
我が家に届いた時、ポリポットより少し大きな鉢に植えられていました。あまりにも窮屈そうだったのですが、すでに蕾もついており花も咲きかけていたので少し大きな鉢に根鉢を崩さずに植え替えました。蕾だけではなく株元にもこれから伸びようとしている芽があり、この後の成長を予感させてくれるほどの良い苗でした。年が明け長い開花時期が終わったので、2月10日に古い葉を切り落とし株元に良く日が当たるようにして芽が伸びやすいようにしました。
謎の成長停止
しかし待てど暮らせど芽は伸びません。本来なら下にある芽が伸びて葉を展開し、日光を浴びて光合成をし栄養を蓄えるのです。しかしピクリともしません。下の方に芽があるのがわかりますか?
これは我が家名物の謎の成長停止です(名物では困りますが)。これまでもバラは勿論のこと、クレマチスなどで謎の成長停止は何度も経験しているので「ニゲル、お前もか!」って感じです。だいたい謎の成長停止の原因は
- ネキリムシによる根の食害
- 土が硬すぎることによる根腐れ
- 雑草の根が植物の根に巻き付き、根の栄養吸収を妨害
- 根詰まり
と、だいたいこんなところです。この他にも病気ということもありますが、その場合はたいてい症状がでていますので、見ればわかると思います。
さっそく植え替え
そんな訳で、ここまで見てきた感じでは長いこと花が咲きましたし、時期的にもネキリムシの可能性は少ないでしょう。最初に届いた時に「窮屈そうだな」と思ったので、これは間違いなく根詰まりだろうなと思いました。
抜いてびっくり
そして3月11日。何が出てくるのかワクワクしながら鉢から苗を抜いてみました。ま、ワクワクすると言うのも変な話ですが、いつも謎の成長停止の時には原因を探るために植え替えをします。そのたびに発見があり、今回はどんな発見があるのかついつい期待してしまうような体質になってしまったようです。悪く言えば変態的ですが、良く言えばネガティブをポジティブに捉える、ってとこでしょうか。話が逸れました。根鉢を触ると前回鉢増しした時に入れた土が簡単に落ちました。しかしそこには根が全くありませんでした。その土をきれいに落としてみると、届いた時の根鉢が固まったままで根が全く伸びていない状態でした。根鉢の表面はまるでチョコレートの表面のようにテカテカになっていて、中から外に根が出られない状態のように見えました。
カチンコチン
そのテカテカな根鉢の表面を細い棒でつついても全く崩れません。根鉢の下の方から棒を表面のすぐ下に差し込み、皮をむくような感じで表面の硬い部分を剥がすと中の土が落ちるようになりました。良い機会なので出来る限り土を落としたのですが、硬くて難航しました。無理にやって根を傷めてはいけませんので少しずつ丁寧に土を落とし根を広げてみると…。
ギュッと詰まった根
「え?こんなにたくさんの根があの小さな根鉢の中にあったの?」ってぐらい根がありました。イメージとしてはホウレン草を茹でてからギュッと絞った感じです。それだけ圧縮されていたような感じで、こりゃさぞかし窮屈だっただろうなぁと思いましたよ。これじゃあ株元にあった芽だって伸びる訳がありません。丁寧に土を落として根を広げると、まるで根が思いっきり伸びをしているように見えました。
大地肥入りの用土
せっかくですからバイオゴールド・大地肥を入れてブレンドした土で6号鉢に植え付けました。栄養たっぷりです。ちょうど良い鉢がなかったので秋にはもうちょっと深い鉢に植え替えようと思いますが、それまでの間、今まで摂取できなかった分もたくさん栄養を摂取して元気よく育ってもらいたいですね、そして冬にまた綺麗な花を咲かせてくれれば嬉しいですよね。
そしてその後
そして2週間後の3月25日。どうやら根付いてくれたようでご覧のように下で固まっていた芽が伸びてきました。ちょっと感動です。
そして今日、3月30日の状態がこれです。全体的に随分と葉が伸びてきました。もう大丈夫です。完全に根が付きました。
あとは液肥を与えながらよく日光に当て光合成を十分にさせます。梅雨になったら軒下に移動し、そのまま夏越しさせなければいけません。夏の休眠期間に花芽が作られますから、それまでに十分栄養を補給させ、夏を快適に過ごさせなければなりません。まだまだ気が抜けません。
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